将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

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森内九段戦

振り駒で先手になり、相掛かりへ。

森内九段の攻めに反撃する流れになりました。

 

負けない指し方

反撃がうまくいって優勢で迎えた終盤戦。

13年前、プロに成り立てで森内名人(当時)と対戦したときは、圧倒的に優勢な将棋を焦って攻めて逆転負けしました。

その時の悔しい思い出があったからか、図の局面で落ち着いた手を選択できました。

 

 

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△5三玉まで(青字が実戦の手、先手▲が私です)

 

ここから▲6七銀△3四歩▲7七玉と玉の安全度を高めたのが勝因になりました。

自玉を相手の竜のききから外し、場合によっては上部への脱出もみています。

いわゆる「負けない手」です。

 

このあとはじっくり攻めていき、8四の桂まで使って寄せきりました。

 

準決勝へ

一局通じて大きなミスもなく、うまく指せた一局でした。

13年前は永世名人相手に固くなって逆転負けを喫しましたが、今回は平常心で臨めました。

この辺は、年の功や経験の蓄積がものをいったといえそうです。

 

王位戦予選はこれで準決勝に進出。リーグ入りまであと2つです。

9年ぶりのリーグ入りを目指し、この勢いを先へとつなげていきたいもの。

12月は勝負の月となりそうです。

 

 

それではまた