今回の話は、将棋入門の方に限らず、上達を目指す方に知って欲しい話です。
私自身も将棋の勉強では今回のことを強く意識しています。
「入門」卒業に要する時間は、個人差もありますが、最大でも通算で10時間かければいいと思います。
ただこれもある程度短期間に時間をかけるのが大切です。
今回はこのことを深掘りしていきます。
「将棋、たまにやるんだけど、全然上達しなくて」
これはよく聞く話ですが、実は人間の脳の仕組み上、当然のことです。
「忘却曲線」という言葉があります。
忘却曲線 - Wikipedia
私は脳の仕組みについての専門家ではないので、詳しくは専門書等をご参考ください。
ただ忘却曲線について、以下のことは体感としてよくわかります。
- 昨日覚えたことは今日は半分しか覚えておらず
- 今日覚えたことは1週間後にはほとんど覚えておらず
- 1ヶ月後には大体忘れている
この前提があると、週に1度もしくは月に1度の将棋教室「だけ」ではなかなか上達しないのも仕方ないとわかります。
ではどうすればいいのか。それは「復習」がキーになります。
昨日覚えたことは半分しか覚えていませんが、復習すると覚えるよりもはるかに短かい時間で記憶がよみがえります。
さらに1週間後にもう一度復習します。するとさらに短時間で記憶がよみがえります。
つまり、
教室→教室、
という一週間のサイクルに
教室→復習→教室
復習を加えることで、すぐに前回のことが思い出せるようになります。
難しく言うと、復習することで短期記憶から長期記憶に入っていきます。長期記憶に入ると将棋の知識が増えることにつながり、知識が増えれば当然棋力も高くなります。
結論としては、週に1度の教室に復習を加えることで上達につながるのです。
先ほどのサイクルは一週間ごとの教室が区切りでしたが、教室を週に2度、学習と復習は毎日、といった感じに詰め込むと
教室→復習&学習→復習&学習→教室・・・→教室
このサイクルをまわせば、知識が増える=実力アップにつながります。
これが子供がすぐに強くなるメカニズムです。
子供は好きになると夢中で取り組みます。毎日毎日毎日・・・
意識せずともこのサイクルがまわり、文字通り日々強くなっていくのです。
大人の方でも、このサイクルをまわせば間違いなく将棋が強くなります。
しかし、仕事や家庭etc、将棋に費やす時間は多くとれないのが現実でしょう。
頭が柔らかいなど諸説ありますが、子供のほうが強くなりやすい一番の要因は、時間の問題だと私は思います。
このサイクルをまわすときに忘却曲線とか難しいことを考えると、面倒になったり、かける時間の多さに憂鬱になってしまいます。
ですので単純に、毎日将棋に触れることで学習と復習のサイクルをまわすことが大切です。時間は少しでもかまいません。
私も忘却曲線を気にせず、毎日将棋に触れることでこのサイクルをまわしています。
冒頭で
「入門」卒業に要する時間は、個人差もありますが、最大でも通算で10時間かければいいと思います。
ただこれもある程度短期間に時間をかけるのが大切です。
という話を書きましたが、ここまで読み進めていただければご理解いただけたかと思います。
将棋を学習する間隔を空けすぎると時間がかかるばかりです。
なるべく毎日、少しの時間でも将棋に触れることで、早く「入門」を卒業して、将棋の楽しさを感じてください!
さて、特に大人の方は毎日将棋に触れるのは大変ですが、そんな時こそスマホのアプリが有用です。
手軽なことが一番大切です。
往復の通勤時間でこうしたスマホアプリで将棋に触れる時間を増やしましょう。
本も手軽で有用です。以前、オススメの次の一手&詰将棋本をご紹介しました。
入門用ではこの2冊がオススメです。
今から始める将棋 ルールから指し方まで (NHK将棋シリーズ)
- 作者: 野月浩貴
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2013/04/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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私のYouTube公式チャンネルも、2018年3月1日現在11本配信中です!
ここまでは入門用がメインです。
この動画も、学習(ビデオを観る)→復習(アプリで実践)という流れになっています。入門段階の方は、このビデオで学習と復習のサイクルをまわしてください!
色々ご紹介しましたが、取り組みやすいもの、好みのものを見つけてください。
勉強の内容は、特に入門段階では気にせず、毎日将棋に触れれば必ず入門から初心者へステップアップ出来ます。
なぜ内容は気にしなくていいのか、その辺りのメカニズムはまた次回取り上げます。
それではまた