将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

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佐々木大五段戦

後手で矢倉模様に急戦を仕掛けました。

開始14分、互いに7分ずつしか使わずに戦いが始まるという、珍しい展開に。

 

凄惨な図

迎えた終盤戦。終盤といっても手数は49手です。

△6八歩の王手に▲同飛と取ったところ。

 

 

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▲6八同飛まで(青字が実戦の手、後手△が私です)


 

激しい戦いを象徴するかのように、駒が入り乱れ、多くの駒が取れる状態になっています。かなり珍しい図でしょう。

▲6二歩成以下の詰めろなので、△5七歩成と取る余裕はありません。

 

実戦は△7八銀▲5九玉をきかして△6八と、と飛車を入手。

そこから▲同角△6九飛▲5八玉△6八飛成▲同玉△3五角と王手と金取りをかけて、色々な駒の当たりが解消されていきました。

 

しかしこの手順は苦戦を意識し、粘りにいったもの。

実戦は秒読みまで粘るも、押し切られてしまいました。

 

長い戦い

10時14分に戦いが始まって、終局は23時25分。

約13時間、長いこと戦い続け、読み続けた一局でした。

その中で一つのミスが致命傷になりました。結果と合わせて残念です。

 

ただこういう戦いは楽しく、充実感もあります。

この結果にめげずに、また精進を続けて次は勝ちにつなげたいものです。

 

 

それではまた