将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

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NHK杯予選(小倉七段戦、渡辺大五段戦、井出四段戦)

2月に行われたNHK杯予選を振り返ります。

結果は、残念ながら決勝で負けました。

 

1回戦は小倉七段との対戦でした。結果的に六段昇段を決めた一局です。

 

小倉七段得意の三間飛車に対峙。

相手の攻めを受け損ない、辛抱を強いられる展開。そんな中、よく耐えました。

図は△6七金と打ち込んできたところ。

先手▲が私です。

 

 

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ここから▲6九香△7五桂▲7九桂と、必死の受け。

この後も相手の猛攻をしのぎ、159手で制勝。

耐えてつかんだ六段昇段でした。

 

 

2回戦は渡辺(大)五段戦。相掛かりに。

図は終盤戦。▲2三桂成と取ると△3五角で詰まされます。

それを踏まえた決め手があります。

先手▲が私です。

 

 

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▲3三桂成が明快な決め手。△同歩に▲2三桂成と飛車を取れば、先手玉は△3五角に▲2五玉と逃げられますし、後手玉に受けはありません。

 

しかしこの手を逃して混戦に。

終局したのはここから約90手後!入玉寸前で捕まえて213手で勝ち。

最後はうまく寄せましたが、この決め手を逃したのはいただけません。

 

 

予選決勝は井出四段戦。順位戦に続いての連戦になりました。

相手の角交換振り飛車に、序盤で定跡手順を間違えてリードを奪われました。

相手も決めきれず、こちらにチャンスがきたのが図。先手▲が私です。

 

 

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全=成銀 

 

 

この金捨ては好手で、△同玉なら▲7四成銀で優勢です。

実戦は△5一玉と逃げてきましたが、そこで▲5三金と平凡に角を取れば優勢でした。

しかし読み違いでその手を指さずに暗転。残念な逆転負けとなりました。

 

序盤での凡ミス、そして終盤での逆転負けは、1・2回戦ともに長手数で消耗しきっていたところにあります。

特に2回戦で明快な決め手を逃したことが最後の最後に響きました。

 

今期はあと一歩が届かず、悔しい思いばかりです。

ただ大きな一番に全力を尽くすことで、負けても課題が浮き彫りになります。

その課題をしっかり解決することで、来期は壁を突破したいです。

 

 2017年度のまとめは、また日を改めて記します。

 

 

それではまた