将棋世界11月号の付録を担当しました。
4年前に書いた「ちょいワル局面の処世術」の第2弾です。
下記は4年前に付録を担当した時の記事です。
形勢不利の時の一手
通常の次の一手問題は、局面を有利に進めるための好手を探すものがほとんどです。
しかしこの本は、いかに形勢を悪化させないか、そのための一手を当てる問題を収録しています。
普通の問題と違い、好手・妙手という類の正解手は登場しません。
もっと地味な手ばかりです。
しかし、実戦で派手な手が生じるのは一局に一度あるかどうか。
実際の対局では、この本に出てくるような形勢を保つための一手が常に要求されるので、実戦で役に立つことが多いと思います。
そしてこの本で学ぶべきは、正解手ではなく、その局面における考え方です。
解説では手の良し悪しだけでなく、汎用的に使える将棋の考え方も記しました。
図は表紙に掲載されている問題です。
この局面で大切なのは「相手にわかりやすい手を指させない」ということです。
相手の狙いは、△8九飛と一段目に飛車を打って、桂や香を奪って戦力を増強させる手です。
それを消すための一手が正解手となります。
その一手を当てることも大切ですが、最も大切なのは、「相手にわかりやすい手を指させない」という考え方を覚えることなのです。
将棋世界誌を購入or付録だけ購入
将棋世界誌をご購入いただければ、付録がついてきます。
また付録だけを読みたいという方は、Kindleであれば付録のみの購入も可能です。
詳しくは上記のリンク先をご覧ください。
私の実戦や、藤井七冠の実戦からも問題を出題しています。
プロの実戦からの出題だと難しいと思われがちですが、考え方が分かれば必ず正解にたどり着けます。
きっと皆様の棋力向上のお役に立てる一冊です。
ぜひ将棋世界誌と併せてお手にとってご一読ください!
それではまた