将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

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今泉五段戦

先手で角交換振り飛車からジックリした展開に。

 

中盤のもみ合いでリードを奪い、自陣を顧みずに一気に攻め込みましたが、その手順が疑問で際どい終盤戦に。

 

相手玉に詰めろをかけたものの、いかにも返し技がありそうな局面。

しかもこちらは残り1時間を切っているのに、相手は2時間以上を残しています。

相手の長考中、生きた心地がしませんでした。

 

非常に難解な局面で、感想戦でもハッキリとした後手の勝ち筋は見つからず。

将棋AIに解析させるとほとんど互角の評価値を示し、ギリギリのところで均衡の取れた局面だったようです。

 

相手は詰めろ逃れの詰めろをかけてきましたが、そこで形勢がこちらに傾いたようです。

正解はやや指しにくい手で、その点でこちらに運がありました。

 

最後まで難しい変化が多く、一手一手確認しながら勝ちへたどりつきました。

 

 

これで順位戦は6勝3敗となり、勝ち越しが決まりました。

5年連続の勝ち越しは嬉しい反面、あと一歩が届かないもどかしさもあります。

 

最終戦は昇級をかけた相手との対戦です。

大変な勝負ですが緊張感を持って過ごせると前向きにとらえて、いい形で来期へつながるよう全力を尽くします。

 

 

それではまた