Yahoo!ニュースに、27日に行われるA級順位戦最終一斉対局について書きました。
昨年の振り返り
記事中で
ただ、すんなりいかないのが順位戦だ。
過去にも圧倒的に有利な立場の棋士が降級の憂き目にあったこともある。
こう書きましたが、具体的にはどうだったのか。
まずは昨年のA級最終戦を振り返ります。(肩書は全て当時)
(リーグ表はこちらから)
挑戦争いは、豊島二冠が勝てば挑戦決定、負ければ広瀬竜王―羽生九段戦の勝者とプレーオフ、という状況でした。
結果は、豊島二冠が勝って挑戦権を獲得し、名人戦では4連勝で奪取に成功しました。
残留争いは、最後の1枠を深浦九段と三浦九段が争いました。
結果は、深浦九段が敗れて降級に。
昨年はわりとすんなり決まった年でした。
2年前、3年前
2年前は大波乱でした。
(リーグ表はこちらから)
挑戦争いは、トップを走っていた久保王将と豊島八段が相次いで敗れ、4者プレーオフに。
結果的には最終戦が抜け番だった羽生竜王がプレーオフを勝ち抜いて挑戦権を獲得しました。
残留争いは、三浦九段との直接対決に敗れた渡辺棋王が降級というまさかの結果に。
最後まで残った深浦九段―久保九段戦で深浦九段が勝利したことで、4者プレーオフと渡辺棋王の降級が決まるという劇的な展開でした。
3年前も残留争いで波乱が起きました。
(リーグ表はこちらから)
挑戦争いは、トップを走っていた稲葉八段が勝って挑戦権を獲得。
対戦相手は森内九段でした。
残留争いは、佐藤(康)九段が勝って残留を決める一方、稲葉八段に敗れた森内九段が降級に。
同世代による残留争いに注目が集まった年でした。
森内九段はその後フリークラスへの転出を表明しました。
こうして見ていくと、波乱の年のほうが多いといえます。
今年はどんなドラマが見られるでしょうか。
最後まで目の離せない戦いとなりそうです。
ご注目ください。
それではまた