将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

遠山プロの対局やお知らせ、将棋界について

文春オンライン「将棋棋士・遠山雄亮の眼」本田奎五段について寄稿しました!

2月24日、文春オンラインの記事が公開になりました。

 

bunshun.jp

 

本日行われる棋士編入試験第4局に向けて公開されました。

 

 

対局過多

本田五段は棋王戦以外でも各棋戦で勝ち上がっており、対局過多になっています。

そんな中、相手も強いとはいえ黒星が目立ち始め、調子が落ちている印象です。

 

本日の第4局も万全とはいえない状態で望まざるを得ないでしょう。

そういう中でどんな戦いを見せるでしょうか。

 

対局過多といえば、渡辺三冠も連日に近い印象で対局が続いています。

そしてさすがの渡辺三冠も調子を崩したか、昨日の叡王戦挑戦者決定戦も敗れて4連敗に。

 

 

 

対局過多になると調子を崩すのはやむを得ないところ。

渡辺三冠としてはここからもタイトル戦が続き、文字通り正念場となりそうです。

 

二上九段

今回の記事では二上達也九段の言葉を多く引用しました。

少し前にWeb上でその言葉を目にして感動し、すぐに二上九段の著書を取り寄せました。

 

著書では、言葉の素晴らしさに多くの感動を覚えました。

15年以上前に書かれた文章とは思えない、先見の明も光りました。

 

タイトルを何期も獲得するような大棋士でありながら、威張るわけでも我を張るわけでもなく、冷静に周りを見渡す少し冷めた視線が印象的でした。

本当の意味で頭のいい方だったのでしょう。

人望の厚さにも頷けるところがありました。

 

著書の結びにある言葉に感銘を受けたので引用します。

 

将棋界の未来について、どうなればいいといったおこがましい考えはない。若い人が考えて、やりたいようにやればいい。ただ、この道で生きていけることへの感謝の気持ちだけは忘れてほしくないものだ。先人の努力や積み上げがあって、私たちの時代があった。この先、どうなるかは、今の棋士たちにかかっている。

 (著:二上達也九段『棋を楽しみて老いるを知らず』より)

 

 

私も先人への感謝の気持ちを忘れず、将棋界の発展に尽力しないといけません。

身が引き締まる思いでした。

 

 

棋を楽しみて老いるを知らず

棋を楽しみて老いるを知らず

  • 作者:二上 達也
  • 出版社/メーカー: 東京新聞出版局
  • 発売日: 2006/06/14
  • メディア: 単行本
 

 

 

それではまた