将棋世界2020年2月号の戦術特集「正しい王手の対処法 ―王手を掛けられても慌てずに―」で、講座と次の一手を担当しました。
基本
級位者~有段者まで、幅広く勉強になる内容になっています。
王手をかけられると焦ってしまいがちですが、基本を押さえて慌てないのが大切です。
基本編から例題を一つ。
飛車、角、香で遠くから王手されたときは、
- 合駒をする
- なるべく小さい駒を打つ
これが基本です。
この図でいえば、▲8七歩が正解です。
もし▲8七銀、とすると、△8六歩▲7六銀△8七銀と攻め込まれてしまいます。
応用
今度は応用編です。
▲8七歩と王手を防ぐのが普通の手ですが、一つレベルを上げた手を考えてみます。
ここで▲8六歩△同飛▲8七歩とすれば、相手は飛車を逃げるよりありません。
歩を1枚捨てることで手番を握れるのです。
手番を握るのは、勝つためには重要です。
王手をされている状態は、相手に手番を握られている状態で、その状態が続けば反撃のチャンスはありません。
そこでこうした手筋を使うことで、手番を奪うことができるのです。
この講座が読者の方の棋力向上につながれば幸いです。
それではまた