将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

遠山プロの対局やお知らせ、将棋界について

2023年

社会の活動が正常に戻った2023年。なんでもない日常がありがたいことを再認識した一年でした。

社会の正常化に伴い、多くの変化が生まれた一年になりました。

 

対局

年内最後の一局を勝って、勝ち越しで終えることができました。

春~夏は棋王戦と朝日杯で予選を突破するなど好調でしたが、秋~冬に5連敗を喫してしまい、浮き沈みが激しかったです。

 

課題としていた短時間の将棋で結果を出した反面、ここ数年好成績が続いていた順位戦で星が伸びませんでした。

 

今年は対人での練習将棋を大幅に増やしました。調べてみると月平均で5回、週に一度は練習将棋を行っていた計算です。

ここ数年はAIでの研究に軸足を移していて、コロナ禍もあって対人での練習将棋を行っていませんでした。そのため、自分にとって大きな変化でした。

新しいことを始めると得るものが多くあり、この方向転換は正解だったと思います。

 

練習相手のメインは加瀬一門の弟弟子(棋士4名、奨励会員7名、女流棋士2名が在籍)で、中学生以上の弟弟子ほぼ全員と何らかの形で定期的に練習将棋を行っています。

若い人たちからたくさんの刺激と学びを得られました。

 

2024年は、練習相手をしてくれている若い人たちが良い結果をたくさん残せるよう願っていますし、微力ながら手助けしていきたいです。

棋士生活も19年目に入り、モチベーションの保ち方が大きな課題です。2024年は、若い人たちに見られても恥ずかしくない将棋を指すことを一番の目標に据え、日々の研究や練習将棋、そして公式戦を頑張ります。

 

普及

 

2023年、棋士会ではリアルイベントを多く開催しました。

特に5月以降は、コロナ前よりも活発に活動が出来たと思います。多くのファンの方に足を運んで喜んでいただき、嬉しい限りでした。

 

棋士会以外では、多種多様なお仕事をいただき、楽しく取り組むことができました。

ファンの方と直接触れ合う機会を多く持ち、世間に将棋界をアピールする機会を増やしてこそ、業界の盛り上がりにつながると改めて感じました。

こうした活動を2024年も続けていきたいので、年明けから楽しみなお仕事が続くのは幸せです。

 

2024年は、対局面と同様に若い人たちの活躍を手助けすることを一番に考えて活動していこうと思います。棋士会での活動はその一貫ですが、それ以外でも「若い人たちのため」という気持ちを持って活動をしていきます。

18年間の棋士生活で多くの先輩方にお世話になりました。その恩を後輩達に返していく時だと考えています。

 

応援ありがとうございました

 

2023年も変わらぬ応援をいただいた皆様に厚く御礼申し上げます。

どんな時でも支えてくれている家族にも感謝の気持ちでいっぱいです。

 

2023年は、秋にスクールを辞めたのでテニスの回数は減ったものの、その代わりにジムへ入会しました。

40代も半ばに差し掛かった今、健康の大切さを噛み締めています。

自分だけでなく、家族が健康で過ごせることを願わずにいられません。

 

対局も普及も精一杯務めてまいります。

2024年も応援のほど、よろしくお願いいたします。