将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

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高野秀行六段著『将棋「初段になれるかな」大会議』

献本いただき、早速読了しました。9月23日に発売開始です。

 

将棋「初段になれるかな」大会議

将棋「初段になれるかな」大会議

 

 

 

アマチュアの気持ち

 

私はプロの中でも級位者の方を教えてきた経験は多いほうだと思います。

今度、大人の初心者向けの本を出版しますが、執筆時には初心者の方の心境に思いを馳せたり、実際にお話を聞いたりしました。

 

それでもこの本にある、初段前後の方が感じる「詰めろ」についての話には驚き、まだまだ気持ちを理解できていないと思わされました。

 

級位者の方は、「詰めろ」の概念はわかるけど、実戦だとうまく防げずに詰まされて負けると。

言われてみれば、そういう現場を見た記憶もあります。

でもきちんとした対策をお伝えしたことはありませんでした。

 

一冊通じてアマチュアの方の気持ちに寄り添った記述が多く、初段を目指す級位者の方にとって「あるある」と思える話が満載です。

 

初段を目指す方、必見!

 

第6章の「級位者が覚えておきたい格言」は、初段を目指すには必見です。

定跡や手筋を覚えるのは上達に欠かせませんが、将棋を言語化して覚えておくのも実力アップに欠かせません。

 

例えば、

歩を支えに打ち込まれた駒はすぐには取らない

 

この格言は、特に初段を目指す方がぜひ覚えておくべきものです。

図で示せば、

 

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こうしたときに歩で支えられた銀を取ると△同歩成で攻めが加速します。

正解は▲8八歩で、以下△7八銀成には▲同玉、△7六銀成には▲同歩で攻めを止められます。

 

級位者向けの格言は前著にも記されており

「これはいい!」

と思ったものです。

 

 

本書も前著も初段を目指す方にとって、有益かつあるあるネタが満載です。

定跡書や問題集を解くのも大切ですが、こうした本も上達には欠かせないと思います。

オススメの一冊です。

 

 

それではまた