将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

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渡辺(正)五段戦

先手で相掛かりになり、仕掛けでリードを奪ったものの、頑強な抵抗にあって混戦に。

図での強打で混戦を抜け出しました。

先手▲が私です。

 

 

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圭=成桂

 

 

▲3三桂成と桂を取ったのに対し、△4六歩と飛車を取られました。

▲4三成桂と駒損を解消するような手では△同玉で攻めの手がかりがなくなっていけません。

 

ここで▲4一角が狙っていた強打。△同玉▲4三成桂と進むと後手の持ち駒が受けに適さないものばかりで窮します。

もし▲4一銀だと、△同玉▲4三成桂に△4二銀の受けがきいて攻めの継続が大変です。

 

実戦は▲4一角に△5三玉と逃げましたが、▲4五桂△4四玉▲4三成桂△同玉に▲6三角成がぴったりした手で攻めがつながり、制勝しました。

 

敢えて大駒を捨てることで後の受けを難しくさせるという、珍しい手筋でした。

いい手が指せてまたいい流れを作れそうです。しばらく対局が続くので、気を引き締めて次へ向かいます。

 

 

それではまた