将棋棋士 遠山雄亮のファニースペース

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増田康四段戦

後手で相雁木に進みました。

増田康四段が雁木を志向したのに対して私も雁木をぶつける、という流れでした。

そして現れた図。後手△が私です。

 

 

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モバイル中継の画像を貼りました。

データに非常に詳しい室岡七段が語るように、前例のない局面だったようです。

最近は前例を調べていないので、この局面がプロで初めて現れたという事実に驚きました。

 

新しい戦いだけあって色々な手筋が多く、非常に難解な将棋でした。

精査したところ、ミスの目立つ残念な内容の将棋だったようです。

新手筋ということで図を。

 

 

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これは変化図。私の頭の読みにあったものです。

中継があったので詳しく書くと、69手目の▲6四歩に△同銀▲同角△同金▲4四歩△同銀▲2四歩と進むと参考図になります。

 

ここで△2四同歩は十字飛車でダメ。そこで△2五桂という手があります。ただ▲同飛で▲3四桂の筋が残るので断念したのですが、△2五桂▲同飛に△4三角という手がありました。

 

そこまで進めば後手も十分にやれる形勢でした。そういった場面が随所にあり、逃した好手順の多さに実力不足を思い知らされます。

同じ条件下でミスを極力おさえた相手に完敗の内容でした。

 

こういう将棋を指すと実力不足を痛感しますが、また少しずつ勉強して、もっといい内容の将棋を指したいものです。

 

 

それではまた